2021/11/15 

田中コラム
No.1 “生き生きとした健康社会”に向けて ‐2021/11/15

“生き生きとした健康長寿(Well・being)社会”への取り組みが医療の一つの潮流になっています。人は年を重ねるとともに、病いにかかるとともに体力・気力が衰えていきます。この虚弱状態を世界の老年医学では「Frailty」と呼び、日本老年医学会は2014年にフレイルと命名し、この対策が高齢者の生活の質を向上させ、健康長寿社会形成にとって重要であると強調しています。このフレイルからの回復、復帰のための手段は多岐に渡るため、健康医療産業においてビジネスチャンスであり、さらに将来的に健康テクノロジーの発展に貢献することが可能です。
 フレイルに関与する3つの大きな素因として、身体的フレイル、心的・認知的フレイル、社会的フレイルがあげられています。これらの素因の歯車はかみ合って動いていて、相互に影響しあっています。この3つの素因に加えて、コロナ社会で浮きぼりになったのが免疫フレイルです。フレイルは相互関係から、フレイルのどこかに介入すれば、他のフレイルも好転する可能性があります。現在これを目的とした医療産業スタートアップが始まっています。